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2017-02-15

L interview vol.13-2

ニュージーランドに住むTammyさんとEkoさんカップル。前回、お二人が出会い、お付き合いされるまでのエピソードをお聞きしました。その後、結婚式を挙げられ、ニュージーランドで正式にパートナー同士となったお二人。結婚を申し込んでから結婚式を挙げられるまでのお話をお聞きしました。

 
●結婚を申し込むまで

Tammyさん(以下T):付き合い始めた時から彼女が最後の恋愛と思っていました。このままずっと一緒に居たいと思いました。ただ、私達は自然に子供を授かることは出来ないし、彼女やお互いの家族に自分たちのことを紹介出来ない。彼女の両親に孫の顔を見せてあげることも出来ない…。

男性と結婚すれば難なく叶うことも私を選ぶことによって色々諦めなければいけなくなるので、結婚の話をする前に彼女とはよく話し合いました。

まず「子供について」。Ekoはもともと結婚願望がなく、特に母親になりたいという願望もないようでした。子供は要らない、産まなくても良いということだったので、悩みを一つクリアしました。

次に、「家族」。同性パートナーの事を家族に話すのかどうか。お互いに家族には話さない、と決めたのはいいけれど、「私が女性であるばかりに家族に隠さなければならない」ことは残念でした。「男性を選べばご両親も安心だし、孫の顔も見せてあげられる。なのに、本当に私でいいの?」と彼女に問いました。意地悪で言った訳ではなく、同性という私を選ぶことの現実を伝えたかったのです。Ekoの前に8年間恋愛関係にあった女性から「Tammyのことは好きだけれど将来は男性と結婚して家庭を持ちたい」と言われたことがありました。私は同じ理由でEkoもいつか離れていくのでは?と怖かったのです。Ekoは「家族の幸せのために私は相手を選ぶの?私の幸せは、何?親に堂々と紹介できれば、それに越したことはないけれど、それができないからという理由でTammyから離れる理由はない」と言ってくれました。]

●ニュージーランドでの結婚登録

T:まだ具体的に結婚の話をしていない頃、日本で暮らすかニュージーランドで暮らすか、非常に迷っていました。日本に比べてこの国の方が同性カップルに理解があり、生活し易いのではと考えていました。その他にも、私が「この国でもう少し自分の可能性に挑戦したい」「海外での職務経験を積みたい」というのもあり、ニュージーランドに残りたいとEkoに伝えました。

彼女は「うん、私はTammyさんについていくから」と言ってくれたので彼女と結婚することを決めました。

私たちが付き合い始めた2014年から、ニュージーランドで正式に同性結婚が可能になりました。それ以前から、同性同士のカップルに対して男女の婚姻関係と同等のパートナー関係だと国が認める制度「シビルユニオン制度」というものはありました。

この国ではマレッジセレブラントという人の前で誓いを交わして正式にパートナーとして認めてもらえて、初めて婚姻成立となります。結婚登録にはウェディングサービスを利用するか、Internal Affairs というお役所で結婚セレモニーを行う2つの手段があります。私達はお役所での登録を選び、最寄りのクライストチャーチInternal Affairsのオフィスで婚姻セレモニーの申し込みに行きました。

窓口の係員もとても感じが良く、同性同士でも結婚できる国なんだなぁ~と改めて実感しました。申し込みとセレモニー当日と、2回二人揃ってこのInternal Affairsのオフィスには足を運ばなければいけません。証人として二人をセレモニーに招待しなければいけませんでした。私達のことを応援してくれている元雇用主のお二人に証人をお願いすることにしてお願いをしたら、私達本人以上に結婚をとても喜んで下さいました。私達は、少しだけ正装をしてお役所で書類にサインをして結婚登録すれば良いかと思っていましたが、ボスが「一生に一度なんだから盛大にやらないとダメ!」と、衣装(Ekoにはウェディングドレス、私にはタキシード)とカメラマン、撮影場所の手配をすべてして下さいました。

●運命の結婚式当日

T:当日は天気にも恵まれて素晴らしいウェディング日和となりました。お二人の手配通り、クライストチャーチでスムーズに撮影が行われました。撮影が終了し、夕方の申し込み時間に合わせてInternal Affairsオフィスへ向かいました。マレッジセレブラントの方と挨拶をし、セレモニーの簡単な流れについて説明を受けて、いよいよ本番です。

セレモニーがおこなわれる部屋は15人くらいゲストが座れる程の小さな部屋でした。二人で一緒に部屋に入って行き、奥に居るセレブラントのところまでゆっくり歩いていきます。お互いにセレブラントの言葉を復唱して英語で誓いを交わし、指輪交換をしました。


そして、室内の机に座り二人でサイン。次に証人のお二人もサイン。最後にセレブラントがサインをして、約5分後Marriage Certificate(結婚証明書)が発行されました。
結婚証明書には私達二人の名前と私達の両親の名前が記載されています。私達がパートナーであることが正式にこの国で認められました。15分位のセレモニーでしたが、緊張と幸せな気持ちの絶頂で頭は真っ白に近い状態でした。

この幸せがずっと続くのだと思うと本当に嬉しくて、恥ずかしながらその日の夜は嬉し涙を流してしまいました。
あれから早くも、もうすぐ2年が経ち、3年目を迎えますが、お互いへの想いは変わらず、むしろ日々強くなっていっているように感じます。毎日幸せです。これが最愛の人と結婚するという事なのですね。どんなときも二人で協力し合ってこれからも仲良く前進していきたいと思います。

結婚式を経て、お互いへの気持ちがさらに強くなったというTammyさんとEkoさん。ニュージーランドの自然の中で送る結婚生活はとても楽しそうです。次回は、ビザや永住権などの手続きに奮闘したお話をお聞きします。

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