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2013-07-29

L的ライフプランを考える座談会レポート

先日、都内にて「L的ライフプランニングを考える座談会」を開催しました。

「将来を考えるきっかけにしたい」と参加してくれたLの方々とライフプランナー二名を交えて、
日ごろから不安に思っていることや、今後考えていきたい事、人生設計において知りたいことなどについて意見交換が行われました。

簡単な自己紹介のあと、まず初めは職場環境についての話題が出ました。

●職場環境について
-LGBTという観点で皆さんの職場環境はいかがですか?

「信頼している一部の人にはカミングアウトしていますが、自分の人事権を握っている人などにはやっぱり言えなかったりしますよね。」

「LGBTに対して、テレビなどからおちゃらけたイメージを持たれていることがあるので、(自分がLGBTであることを)伝えることが自分にとってマイナスに働くのでは。という心配があります。」

-ではLGBTに対して理解のある職場だったとしたら…?

「私の場合はまずはパートナーがいることを伝えて、パートナーが病気の時や緊急の時に理解を得られたら嬉しいです。」

「パートナーがいると伝えられない状況だと、周りから独身や独り身だと思われてしまいますよね。
そうすると、例えば休日の取得や業務の負担など、一番融通が利くのではないかと思われてしまう部分があるます、職場に理解があって、パートナーがいるということを伝えることができれば、そういった不便さが解消されると思います。」

「私のような専業主婦の場合、パートナーと、法的に婚姻関係にある、専業主婦と配偶者ならば、税金の控除が受けられたり、配偶者手当があったりするところを、現在だと受けられない社会に不平等さを感じます。」

話は職場環境についての流れから、現在の日本における、結婚に代わる選択肢についてへと及びました。

●結婚に代わる選択肢としての公正証書、養子縁組

-先ほどのお話のように、今の日本では同性同士の結婚は認められていないために受けられない制度や保障があります。
それに代わるものとして「公正証書」を作成しパートナーシップを結ぶという形がありますが、その手段を使おうと思いますか?

「名前は聞いたことがあるのですが、どのような効果があるかあまり知らないので興味があります。」

-公正証書とは、公証人が認めた書類で、裁判になった時もきちんとした証拠として認められるものです。
どのようにパートナーシップ契約として使用するかというと…
例えば「病気の時は助け合う」や「家賃は折半して支払う」など、二人での取り決めを書いて、公証人に提出し、公正証書にすることで、婚姻届のようなものの代わりになる…というもの。

「私は公正証書を作成しようか迷い、色々調べて検討しましたが、結局書かないという選択をしました。
公正証書を作成しよう考えた理由は、自分に何かあった時にパートナーに自分の物を残したい、またパートナーに対して特に自分の家族が尊重して接して欲しいと思ったから。
でも法的なところではある程度の効力はあるけれど、制度を利用したかった相手がまだ親にカミングアウトしていなかったため、もしもの時に、彼女が弁護士を立てて親と争うという構図は望んでいませんでした。だから私の場合は作らなかったんです。
社会に対しての効力を考えて作成するのは良いと思うし、そういう意味ではいつか選択するかもしれないと思っています。」

-なるほど。そうですね。
たとえば、公正証書でパートナーに不動産を残したいと書いていたとしても、家族が不服申し立てをした場合、揉める可能性もあるので、財産をパートナーに残したいと考えるならば、家族へカミングアウトしておくことが大事になってきます。
そういう点では公正証書は効力が弱い部分もあるので、さらに強い効力のある方法として、養子縁組という手段があります。
みなさんは養子縁組についてはどう思いますか?

「病気の際などを考えると、養子縁組をして家族になっておいた方が良いかなと本気で養子縁組をするか、考えています。」

-そうですね。万が一の場合、家族以外は面会できない、意見を言えない、などという不安が解消される可能性がありますね。
養子縁組については兄弟になるか、親子になるか、で随分変わってきます。
例えば、住宅ローンは兄弟姉妹だと組めないけれど、親子だと組めるプランもあります。
また、相続に関しても、兄弟より親子の方が優先されます。

「なるほど。今すぐには考えてないけれど、将来のことを考えると養子縁組という選択を考えるのも良いのかもしれませんね。」

●家族へのカミングアウトについて

ー家族へのカミングアウトをされている方はいますか?また、カミングアウトして良かった点は何が挙げられますか?

「最初は理解してくれなかったのですが、時間をかけて話をしたら理解してもらえました。」
「カミングアウトして気が楽になった点が大きいです。」
「私の場合は、家族から独りでいることを心配されていたので、相手がいることが分かったことで安心してもらえました。」

●老後についての準備

-みなさんは老後の準備はしていますか?

「何を準備し出したらよいか、具体的なことが分かりません。どのようなことが必要ですか?」

-そうですね。何歳でいくらの収入があり、何歳で家を買う、車を買う、など、自分の想像するライフイベントを書き出しながら月々いくら位貯めていけば良いか…と逆算して出すことができます。
一般的な夫婦の場合では、生活に必要となる額が月24万円と言われていて、(これは持ち家の人も賃貸の人も含めた統計ですが)、ゆとりある老後を過ごすためには月36万円必要と言われています。
これがシングルなのか、パートナーがいるのか、パートナーと生計を共にしている場合は共働きかそうでないか、などの収入の形態や生活にスタイルによって変わってくることになります。

「いつか子どもも産めたら良いなぁと思っているので、そうするとまた資金面も変わってきますよね。それに向けても計画をしていきたいと考えています。」

—–

ざっくばらんに、みなさんが日々不安に思っていること、疑問に思っていること、知りたいことなどをお話して頂きました。
今後もLライフを送っていく上で、不安に思うこと、知りたいこと、例えば、
・老後のこと
・家を買った方が良いのか、賃貸の方が良いのか
・貯蓄について
・個人年金とは?
・どのような保険が必要か
・パートナーに財産を残すには などなど。

今回の座談会にご協力くださったFPのお二人が
今後も皆さんが知りたいことや不安に思っていることをテーマに、セミナーを開催されるとのことです。
第一回目と第二回目の詳細は以下の通りです。

第一回
日時: 8月24日(土)  17:30~19:30
場所: 御茶ノ水オフィス
内容: ①カップルで養子縁組すること
②老後資金準備。未来の自分のために出来ること

第二回
日時: 9月1日(日)   13:30~15:30
場所: 御茶ノ水オフィス
内容: 1.タイプ別で考える貯蓄術
2.住宅購入のいろは(カップルで借りられる賃貸物件の紹介あります)

お申し込みはコチラ▷ L的ライフプランセミナー申し込み

中山 征樹
中山 征樹
ゲイの友人から相談を受けたのをきっかけに、LGBTの方向けの相談に注力し始めました。自分がFPとして日々学んでいくなかで、知らないこと・思いつかないことで将来に大きな影響があることに気づきました。この気づきを皆さんと共有して皆さんの未来予想図に役立てて頂ければと思います。

森 隆
森 隆
2003年に某システム会社に入社し、携帯電話の開発に携わる。その傍ら、「日本FP協会認定AFP」「宅建」「住宅ローンアドバイザー」「証券外務員」等の資格を取得し、某不動産仲介、某生命保険会社と転職。現在はFPとして、「家計・保険の見直し」「住宅購入」「老後資金準備」などの個人向けの相談を行っている。


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